小田原城 DATA
- 別名 : ―
- 築城年 : 15世紀中頃
- 築城者 : 大森頼春
- 城の種類 : 平山城
- おもな城主 : 大森氏、小田原北条氏、大久保氏、稲葉氏
小田原城は15世紀中頃、大森氏によって築かれたのが始まりと考えられています。明応4年(1595年)に北条早雲が奪取し、以後、小田原北条氏の拠点として整備・拡張されました。それまでの居城であった韮山城から小田原城へ本拠が移されたのは、2代目 氏綱の時です。
小田原城は、永禄4年(1561年)には上杉謙信に、永禄12年(1569年)には武田信玄に攻め込まれましたが、いずれも撃退し堅城たる評価を高めました。豊臣秀吉との決戦前には、総延長9kmにも及ぶ惣構えで城下町を囲み、中世最大規模の城郭であったといいます。
小田原北条氏滅亡後、小田原城には徳川家臣の大久保忠世が入城します。ところが慶長19年(1614年)に大久保氏は改易され、小田原城はいったん破却されました。
小田原城が近世城郭へと大改修されたのは、寛永9年(1632年)に城主となった稲葉氏の時です。稲葉氏は天守を再建し、櫓や城門を各所に設け、土塁を石垣に変えるなど城の近世化に努めたほか、城下町の整備にも力を尽くしたといいます。
小田原城は明治3年に廃城となり、現在は城址公園として整備され親しまれています。
~ 小田原城にまつわる逸話 ~
小田原北条氏は土塁を駆使した築城術を進化させ、小田原城を巨大な土の城へと拡張・整備しました。周辺各所で、小田原北条氏の築いた障子堀(内部に仕切りを設けた空堀)が発見されています。
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小田原城の天守閣は、江戸時代の模型や設計図をもとに建設された三重四階の復興天守です。天守内部に展示されている刀剣や甲冑、絵図などを見学しながら天守最上階を目指しましょう。最上階からは相模湾と小田原市内を一望でき、石垣山一夜城の方角も示されています。
天守閣へと通じる登場ルートには、本丸の正門にあたる常盤木門と二の丸の正門にあたる銅門、二の丸正面の馬出門などが復元されています。天下の堅城にふさわしく堂々たる姿です。
本丸東掘にある小田原城花菖蒲園には8000株もの花菖蒲が植えられており、6月には紫陽花とともに花を咲かせて楽しませてくれます。この開花時期にあわせて小田原城あじさい花菖蒲まつりが開催され、ライトアップなどの演出も見られます。
戦国時代、小田原城は八幡山古郭と称され、小田原城址公園から線路を挟んだ高台(小田原高校のあたり)に本丸が築かれていました。城から少し歩いて八幡山古郭東曲輪に登ると、また違った角度から天守閣の姿を目にすることができます。
小田原北条氏が設けた小峰御鐘ノ台大堀切東掘は、小田原城西側を守る重要な場所でした。城址公園からは少し離れた高台にありますが、幅約20~30m、深さ12mという壮大な大堀切はぜひ見ておきたいところです。
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小田原城址公園の観光情報
住所 | 神奈川県小田原市城内6-1 |
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開館時間 | 9時~17時(入館は16時30分まで) ∗6~8月の土日・祝日は9時~18時(入館は17時30分まで) |
休館日 | 12月31日~1月1日、12月第2水曜日 |
入館料 | 天守閣入場券 大人410円、小・中学生150円 天守閣・歴史見聞館共通券 大人600円、小・中学生200円 ∗団体割引あり |
駐車場 | なし(周辺の民間駐車場を利用) |
小田原城址公園への交通アクセス
- 電車にて
- JR・小田急電鉄・伊豆箱根鉄道・箱根登山鉄道 小田原駅より徒歩10分
- 自動車にて
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西湘バイパス 小田原ICより5分前後
小田原厚木道路 荻窪ICより10分前後
東名高速道路 大井松田ICより35分前後
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石垣山一夜城 住所:神奈川県小田原市早川字梅ヶ窪
天正18年(1590年)小田原城攻めの際、豊臣秀吉が築いて本陣を置いた城です。北条方に気づかれぬよう築城し、あたかも一夜でできたかのように見せかけたと伝わります。城跡は歴史公園となっており、野面積みの石垣が随所に見られます。 -
小田原城歴史見聞館 住所:神奈川県小田原市城内3-71
小田原北条氏と小田原城の歴史について、カラクリ紙芝居や人形芝居、ミニシアターなどで楽しく学ぶことができる施設です。館内の一角には江戸時代の小田原の町並みも再現されています。 -
報徳二宮神社 住所:神奈川県小田原市城内8-10
小田原に生まれた二宮尊徳を祭神とする報徳二宮神社は、小田原城二の丸の小峰曲輪があった場所に建てられています。境内北側に見られる壮大な空堀は、小峰曲輪を囲んでいた堀の一部です。 -
小田原市郷土文化館 住所:神奈川県小田原市城内7-8
小田原北条氏や小田原藩の資料をはじめ、小田原の歴史・文化・民俗などに関する資料が展示されています。小田原城址公園内にあり、無料で入館できます。 -
小田原城大手門跡 住所:神奈川県小田原市本町1
江戸時代、小田原城大手門があった場所です。大手門は櫓門と石垣、塀で囲われた枡形門で、その先に三の丸がありました。現在、大手門跡には、近くの浜手御門にあった鐘楼が移築されています。 -
小田原城箱根口門跡 住所:神奈川県小田原市本町1
江戸時代、箱根口は小田原城三の丸の出入口の一つでした。道路脇に残る石垣の上には箱根口門跡の碑が建っています。市道の下には小田原北条氏によって築かれた堀も発見されているということです。 -
北条早雲像 住所:神奈川県小田原市城山1
小田原駅西口駅前には北条早雲像が建てられています。これは、早雲が小田原城を奪取した当時の様子を表現しているそうです。早雲は牛の角に松明(たいまつ)を括りつけて大軍に見せかけ、大森氏を討ったと伝わります。 -
北条氏政・氏照墓所 住所:神奈川県小田原市栄町2-7-8
墓所に見られる五輪塔(大・中・小)はそれぞれ、北条氏四代 氏政とその弟 氏照、氏政夫人のものと考えられています。五輪塔の前には、氏政と氏照がその上で自刃したと伝わる生害石があります。
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