鉢形城(HACHIGATA CASTLE)

鉢形城 DATA

  • 別名 : 岡城
  • 築城年 : 文明8年(1476年)
  • 築城者 : 長尾景春ながおかげはる
  • 城の種類 : 平山城
  • おもな城主 : 長尾氏、上杉氏、小田原北条氏

鉢形城の歴史

小田原北条氏 北関東の重要拠点

鉢形城は文明8年(1476年)、関東管領 山内上杉氏の家臣であった長尾景春ながおかげはるが反旗を翻して築城したものと伝えられています。

その2年後、鉢形城は扇谷上杉氏おうぎがやつうえすぎしの家臣である太田道灌おおたどうかんの軍勢により落城。のちには山内上杉氏の重臣 藤田氏が支配するところとなりました。

天文15年(1546年)に起きた河越夜戦かわごえよいくさを経て藤田氏が小田原北条氏に服従すると、北条氏康の四男 氏邦うじくにが藤田氏の養子となって鉢形城に入城します。

氏邦は、北武蔵から上野にかけての拠点として、鉢形城を大規模な城郭に整備しました。

天正18年(1590年)、鉢形城は前田利家・上杉景勝らの軍勢に取り囲まれます。籠城して抗戦するも及ばず、氏邦は城兵の命と引き換えに開城したのでした。

鉢形城本丸跡です。
鉢形城の本丸跡です。その向こうは断崖絶壁で、眼下に荒川が流れています。
荒川越しに見た鉢形城跡です。
対岸から荒川越しに鉢形城を見ると、断崖の迫力に圧倒されます。

鉢形城の見どころ

発掘調査を基に土塁や門などが復元

まずは鉢形城歴史館を見学しましょう。館内に展示された鉢形城の復元模型を、前方スクリーンに映し出される映像と併せて眺めることで、鉢形城の歴史と構造について理解が深まります。

鉢形城の中心部は荒川と深沢川に挟まれた断崖の上にあり、荒川の対岸から眺めると天然の要害といわれる理由がよく分かります。城跡は鉢形城公園として整備され、本曲輪、二の曲輪、三の曲輪と連なっています。

三の曲輪(伝秩父曲輪)には、石積土塁や石組排水溝、井戸などが発掘調査に基づいて復元されており、同様に復元された四脚門しきゃくもん四阿あずまやとともに見どころとなっています。

また、二の曲輪と三の曲輪の間に大規模な空堀と土塁が見られ、空堀の上に架かった木橋なども復元されています。

春になると人目を集めるのが、樹齢150年超と推定される鉢形城の桜・エドヒガンです。この古城の桜は、3月~4月の開花時期にライトアップされます。

伝秩父曲輪に復元された四阿です。
北条氏邦の重臣 秩父孫次郎が守ったと伝わる秩父曲輪には、四阿や石積土塁が復元されています。
二の曲輪と三の曲輪を隔てる堀が復元されています。
二の曲輪と三の曲輪の間に築かれた堀は、深さ約12mもの大規模なものだったことが分かっています。

鉢形城の観光情報・交通アクセス

鉢形城公園(鉢形城歴史館)の観光情報

住所 埼玉県大里郡寄居町大字鉢形2496-2
開館時間 9時30分~16時30分(入館は16時まで)
休館日 月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日、年末年始
入館料 一般200円 大学・高校生100円 ∗20名以上で入館料半額
70歳以上・中学生以下・障害手帳を持っている方は無料
駐車場 鉢形城歴史館前に駐車場あり
開館日の9時~17時まで利用可

鉢形城公園(鉢形城歴史館)への交通アクセス

電車にて
JR八高線・東武東上線・秩父鉄道 寄居駅下車、徒歩25分
路線バスにて

JR八高線・東武東上線・秩父鉄道 寄居駅より

東秩父村営バス和紙の里行き⌈鉢形城歴史館前⌋にて下車、徒歩5分

自動車にて
関越自動車道 花園ICより長瀞方面へ15分前後