諏訪大社
諏訪大社は一つの神社を指すものではなく、諏訪湖の周囲にある2社4宮の総称です。日本最古の神社の一つに数えられ、古来より人々の間で篤く信仰されてきました。日本全国にある諏訪神社の総本社です。
諏訪大社の最高神職たる大祝(おおほうり)は代々、諏訪氏が務めてきました。諏訪氏の総領 諏訪頼重は天文11年(1542年)、武田信玄との戦に敗れ、諏訪大社の鎮座する諏訪地方は武田氏の治めるところとなりました。
信玄も諏訪明神を深く崇拝し、たびたび戦勝祈願に訪れていたといいます。その信仰心は、信玄が諏訪大明神の加護を受けた諏訪法性の兜をかぶり、⌈南無諏訪⌋と記した軍旗を持って合戦に臨んだことからもよく分かります。
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諏訪湖の南側には上社(本宮・前宮)が、北側には下社(春宮・秋宮)が鎮座しています。それぞれの神社に社格の序列はなく、どこから参拝しても問題ありません。
上社本宮
上社本宮は天正10年(1582年)、諏訪へ侵攻した織田の軍勢によって焼き払われて焼失してしまいましたが、その後順次再建・改築されて今日に至っています。数多くの貴重な建造物が残されており、徳川家康が寄進したという四脚門は慶長13年(1608年)に造営されたものと伝えられています。
本殿はなく、幣殿・拝殿の左右に片拝殿が並び建つ形となっています。神域の四隅には御柱(おんばしら)と呼ばれる御神木が建立されており、北参道から境内に入ると左前方に⌈一の御柱⌋を見ることができます。この御柱は、茅葺の東宝殿、西宝殿とともに寅年と申年ごとに建て替えられます。
この御柱と宝殿の建て替えを行う祭りが御柱祭(おんばしらまつり)で、七年に一度行われる諏訪大社最大の行事です。
上社前宮
上社前宮は代々の大祝の居館があったところで、上社のほとんどの重要な神事がここで行われていたといいます。
境内には、諏訪明神の祖霊宿るといわれる御神宝が安置された内御玉殿(うちみたまでん)や、諏訪祭政の行われた十間廊(じっけんろう)などを見ることができます。
本殿は内御玉殿の200mほど上段にあります。現在の社殿は昭和7年に改築されたものですが、それ以前の社殿は天正13年(1585年)に建てられたものであったと伝えられています。
下社春宮
下社春宮の社殿へと続く参道にある下馬橋は室町時代に造営されたものと伝わり、下社で最も古い建造物といわれています。
鳥居をくぐると正面に神楽殿が建ち、その奥に幣拝殿、宝殿と続きます。宝殿の奥には、御神木として杉の木が配されています。
下社春宮と秋宮は建物の配置は同じですが、建物の彫刻について2つの流派がその技を競って作ったものといわれています。
下社秋宮
下社秋宮は旧中山道と甲州街道の交わる交通の要衝にあります。鳥居をくぐると正面に見えるのは、根入りの杉と呼ばれる樹齢800年もの御神木です。
神楽殿に向かって両脇には、青銅製では日本一の大きさといわれる狛犬が配されています。神楽殿は、天保6年(1835年)に建立されたものです。下社春宮とあわせて、社殿の見事な彫刻を見ておきたいところです。
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諏訪大社の観光情報
住所 |
上社前宮 : 長野県茅野市宮川2030 上社本宮 : 長野県諏訪市中洲宮山1 下社春宮 : 長野県諏訪郡下諏訪町大門193 下社秋宮 : 長野県諏訪郡下諏訪町上久保5828 |
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拝観時間 | 随時 ∗宝物館は9時~16時 |
休館日 | なし |
拝観料 | なし ∗宝物殿は高校生以上500円、小中学生300円(上社・下社共通券あり) |
駐車場 | あり |
諏訪大社への交通アクセス
上社本宮
- 自動車にて
- 中央自動車道 諏訪ICより10分前後
∗上社前宮より歩いて20分前後です。
上社前宮
- 路線バスにて
-
JR中央本線 茅野駅より
アルピコ諏訪バス⌈前宮前⌋にて下車、徒歩すぐ
- 自動車にて
- 中央自動車道 諏訪ICより10分前後
下社春宮
- 電車にて
- JR中央本線 下諏訪駅より徒歩15分
- 自動車にて
- 長野自動車道 岡谷ICより10分前後
下社秋宮
- 電車にて
- JR中央本線 下諏訪駅より徒歩10分
- 自動車にて
- 長野自動車道 岡谷ICより10分前後
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