甲斐善光寺(KAIZENKOJI)

甲斐善光寺

甲斐善光寺の歴史

善光寺の焼失を恐れ武田信玄が創建

甲斐善光寺は永禄元年(1558年)、川中島の合戦に際して信濃善光寺の焼失を恐れた武田信玄が本尊善光寺如来をはじめとした善光寺の仏像・仏具を甲斐に移して創建したことに始まります。

武田氏が滅亡した後、本尊は織田信長、徳川家康、豊臣秀吉らのもとを転々としましたが、慶長3年(1598年)に信濃善光寺へ戻されました。

甲斐善光寺の山門と本堂は江戸時代中頃に大火で焼失してしまいましたが、ほどなく山門が、続いて本堂も再建されました。昭和に入ってからも災害に遭い、大規模修繕がなされて今日に至っています。

甲斐善光寺の見どころ

重要文化財に指定された金堂と山門

甲斐善光寺の山門は朱塗りの楼門(2階建ての門)で、両脇には仁王像が祀られています。門の2階部分には手すりの付いた板廊下がめぐらされ、堂々たる姿で参拝に訪れた人々を出迎えます。

山門をくぐって正面に見えるのが、山門とともに国の重要文化財に指定されている金堂(本堂)です。金堂の中陣天井には巨大な龍が二匹描かれています。その下で手を叩くと音が反響して龍の鳴き声のように聞こえるということです。甲斐善光寺の鳴き龍は日本一の規模ともいわれます。

また、甲斐善光寺では信濃善光寺と同様に⌈お戒壇巡り⌋を体験することができます。金堂(本堂)下の真っ暗な通路を進んで鍵に触れ、御本尊様と結縁を果たしましょう。

境内に建てられた宝物館では、木造阿弥陀三尊像をはじめ源実朝像など数多くの貴重な文化財が展示されています。

金堂側から山門を眺めます。
金堂(本堂)の側から見た光景です。正面奥に見えるのは山門です。

甲斐善光寺の観光情報・交通アクセス

甲斐善光寺の観光情報

住所 山梨県甲府市善光寺3-36-1
拝観時間 9時~16時30分
休館日 なし
拝観料 大人500円 小学生250円
∗30名以上で団体割引あり
駐車場 あり

甲斐善光寺への交通アクセス

電車にて

JR中央本線 酒折駅より徒歩15分

JR身延線 善光寺駅より徒歩10分

自動車にて

中央自動車道 一宮御坂ICより20分前後

中央自動車道 甲府昭和ICより20分前後

甲斐善光寺周辺の観光スポット

  • 武田氏館跡(躑躅ヶ崎館跡)です。

    武田氏館跡(躑躅ヶ崎館跡) 住所:山梨県甲府市古府中町2611

    かつて武田氏三代(信虎・信玄・勝頼)の居館があった場所です。武田氏館は躑躅ヶ崎の西方にあったことから躑躅ヶ崎館とも呼ばれていました。館跡には現在、信玄を祭神とする武田神社が創建されています。
  • 恵林寺です。

    恵林寺 住所:山梨県甲州市塩山小屋敷2280

    恵林寺は、信玄が菩提寺と定めた臨済宗の古刹です。県文化財に指定される三門には、快川紹喜(かいせんしょうき)の遺偈が掲げられています。境内の信玄公宝物館では、武田家とくに信玄に関する資料・指定文化財を公開しています。
  • 積翠寺です。

    積翠寺 住所:山梨県甲府市上積翠寺984

    積翠寺は、奈良時代の高僧 行基によって開かれた臨済宗の寺です。身重の大井の方(武田信虎の正室)が要害山城に向かう途中、積翠寺にて信玄を産み落としたと伝えられています。寺の境内には現在も、信玄の産湯を汲んだと伝わる井戸が残されています。近隣には信玄の隠し湯と伝わる積翠寺温泉があります。
  • 大泉寺です。

    大泉寺 住所:山梨県甲府市古府中町5015

    大泉寺は信玄の父 信虎の菩提寺です。天正2年(1574年)、信虎は信濃・高遠で病没し、その葬儀は勝頼によって大泉寺で執り行われました。境内には信虎の墓があり、県史跡に指定されています。大泉寺には、信玄の弟であり武人画家として名高い武田逍遙軒信綱(たけだしょうようけんしんこう)によって描かれた武田信虎画像が所蔵されています。
  • No Image

    雲峰寺 住所:山梨県甲州市塩山上萩原2678

    雲峰寺には、武田氏滅亡後に家臣によって持ち運ばれた数々の遺品が伝えられています。甲斐源氏の嫡流たる証として伝わる日ノ丸之御旗(ひのまるのみはた)や、風林火山で有名な孫子の旗、諏訪法性(すわほっしょう)の旗など、武田氏ゆかりの貴重な品々です。これらは境内にある宝物殿に展示されており、間近に見ることができます。
  • 信玄の隠し湯

    山梨県内には現在も、信玄ゆかりの隠し湯が数多く存在しています。信玄も愛した隠し湯で、日頃の疲れを癒してはいかがでしょうか。