飛山城(TOBIYAMA CASTLE)

飛山城 DATA

  • 別名 : ―
  • 築城年 : 鎌倉時代後期
  • 築城者 : 芳賀高俊はがたかとし
  • 城の種類 : 平山城
  • おもな城主 : 芳賀氏

飛山城の歴史

宇都宮氏の重臣 芳賀氏の重要拠点

飛山城は鎌倉時代の永仁年間に、芳賀高俊はがたかとしによって築かれたものと伝えられています。それからおよそ300年もの間、飛山城は宇都宮氏の重臣 芳賀氏の居城として重要な役割を担ってきました。

弘治3年(1557年)には芳賀高定はがたかさだ宇都宮広綱うつのみやひろつなを擁立して壬生氏から宇都宮城を奪還しますが、これを常陸の佐竹義昭軍が飛山城に陣を張って支援したといいます。

天正18年(1590年)、天下を統一した豊臣秀吉は宇都宮仕置において、不要な城は破却するよう命令を出しました。これにより飛山城も廃城になったと考えられています。

飛山城の見どころ

発掘調査を基に堀や土塁、建物を復元

飛山城は、北から西にかけて鬼怒川が流れる地形を利用して小高い丘の上に築かれていた城です。城の東と南には堀が二重に設けられ、城郭を守っていました。

もっとも城域が拡大したのは戦国時代といわれ、その時代に合わせて復元整備がなされています。城跡に残された堀と土塁を見てまわりましょう。

かつて外堀に面する土塁上には、物見櫓が5ヶ所ほぼ等間隔に設けられていました。この物見櫓跡の一部も史跡公園に整備されており、この部分だけ土塁のラインから突出していることが確認できます。

城の中心である主郭へと続く木橋の前には、掘立柱建物が5棟復元されています。屋根は板を重ね合わせて葺いたもので、強風などで飛ばされないよう押さえに石が置かれています。

史跡公園に隣接する とびやま歴史体験館では、飛山城の歴史や文化について学ぶことができます。甲冑や小袖の着付け体験などもでき、家族連れでも楽しめそうです。

堀跡が残されています。
城の東面に残された内堀です。大規模な堀であったことがうかがえます。
飛山城跡から望む鬼怒川です。
飛山城跡の北から西にかけて鬼怒川が流れています。散策していて気持ちがいいです。
掘立柱建物が建っています。
復元された掘立柱建物です。戦国時代には将兵の詰所であったと考えられています。
物見櫓跡も整備されています。
土塁が外側に一部突出しています。ここに防衛のための物見櫓が設けられていました。

飛山城の観光情報・交通アクセス

飛山城史跡公園の観光情報

住所 栃木県宇都宮市竹下町
開館時間 4~10月 : 9時~17時
11~3月 : 9時~16時30分
休館日 毎週月曜日(祝日・休日除く)、祝日・休日の翌日(土・日除く)、年末年始(12月29日~翌1月3日)
入館料 なし
駐車場 あり(無料)

飛山城史跡公園への交通アクセス

路線バスにて

JR宇都宮駅より

JRバス道場宿経由茂木行⌈JA清原支所前⌋にて下車、徒歩8分

自動車にて

東北自動車道 宇都宮ICより30分前後

北関東自動車道 宇都宮上三川ICより20分前後

北関東自動車道 真岡ICより20分前後

飛山城の周辺の観光スポット

  • 宇都宮城址公園の清明台です。

    宇都宮城(宇都宮城址公園) 住所:栃木県宇都宮市本丸町

    宇都宮城は、およそ500年ものあいだ宇都宮氏の拠点となった城です。城跡には遺構は残されていませんが、城の一部が復元されて宇都宮城址公園となっています。本丸に建てられていたという清明台や富士見櫓も再建され、建物内に入ることもできます。
  • 二荒山神社の鳥居です。

    二荒山神社(ふたあらやまじんじゃ) 住所:栃木県宇都宮市馬場通り1-1-1

    二荒山神社は下野国一の宮として篤く信仰され、古くは宇都宮大明神と称された由緒ある神社です。宇都宮氏の当主は二荒山神社の社務職を兼ねていました。中世には、源頼朝や徳川家康をはじめ、多くの武将が戦勝祈願に訪れたと伝えられています。