金沢城(KANAZAWA CASTLE)

金沢城 DATA

  • 別名 : ―
  • 築城年 : 天正8年(1580年)
  • 築城者 : 佐久間盛政
  • 城の種類 : 平山城
  • おもな城主 : 佐久間氏、前田氏

金沢城の歴史

加賀百万石の名に恥じぬ北陸の名城

もともとこの地には、加賀一向一揆の拠点となっていた⌈御山御坊⌋という浄土真宗の寺院がありました。天正8年(1580年)、この御山御坊は織田軍によって攻め落とされ、信長から加賀一国を拝領した佐久間盛政によって築城されたのが金沢城のはじまりです。

のちに佐久間盛政は賤ヶ岳の戦いで秀吉に破れ、この地は前田利家の領するものとなりました。前田利家は、キリシタン大名として知られる高山右近に縄張りをさせて金沢城を大改築しています。その後、城の改修は利家から家督を相続した利長に引き継がれました。

~ 金沢城にまつわる逸話 ~

金沢城には天守閣が設けられていましたが、慶長7年(1602年)、落雷によって焼失し、その後再建されることはありませんでした。天守閣に代わっては三階櫓が建てられました。寛永8年(1631年)、寛永の大火によって金沢城も炎上し、それまで本丸におかれていた御殿は二の丸に移されたといいます。

正面に菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓が見えます。
正面右から菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓となっています。金沢城跡はとにかく広いです。
城跡には丑寅櫓跡があります。
本丸の北東(丑寅)の方角にあったという丑寅櫓(うしとらやぐら)跡です。石垣は金沢城内最古のものと伝わります。

金沢城の見どころ

搦手の石川門をはじめ見どころ豊富

金沢城の搦手(裏門)にある⌈石川門⌋は、櫓と櫓を長屋でつないだ重厚な枡形門で、金沢城がいかに厳重な防備を備えていたか窺い知ることができます。石川門は河北門(復元整備済み)、橋爪門(平成27年春に復元完成予定)とともに金沢城の三御門と呼ばれていました。

現在の石川門は天明8年(1788年)に再建されたものですが、国の重要文化財にも指定されています。城と兼六園を結ぶ出入口に位置しており、金沢城を訪れた際に見ておきたい見どころの一つです。

また、金沢城の敷地内に残る⌈三十間長屋⌋や⌈鶴丸倉庫⌋も重要文化財に指定されています。三十間長屋は安政5年(1858年)に再建された2階建ての多聞櫓で、これだけの長さをもつ多聞櫓はあまり残されておらず、大変貴重です。

2階建ての三十間長屋です。
三十間長屋は本丸附段にひっそりと建っています。かつてはこのような長屋が14もあったといいます。
石川門の二重櫓です。
金沢城の搦手には石川門が構えられており、二重櫓が睨みをきかせています。海鼠塀が美しいですね。

金沢城の観光情報・交通アクセス

金沢城公園の観光情報

住所 石川県金沢市丸ノ内
開館時間 3月1日~10月15日  7時~18時
10月16日~2月末日  8時~17時
∗菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓、河北門は、9時~16時30分(入館は16時まで)
休館日 なし
入館料 無料
∗菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓は、18歳以上310円、6歳以上18歳未満100円(30人以上割引あり)
駐車場 あり(有料)

金沢城公園への交通アクセス

路線バスにて

JR金沢駅より

北鉄バス⌈兼六園下⌋にて下車、徒歩3分

自動車にて

北陸自動車道 金沢森本ICより20分前後

北陸自動車道 金沢西ICより20分前後

金沢城周辺の観光スポット

  • 兼六園です。

    兼六園(けんろくえん) 住所:石川県金沢市兼六町

    兼六園は、加賀藩の歴代藩主によって長い年月をかけてつくられた廻遊式の庭園で、水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並んで日本三名園の一つに数えられています。金沢観光には欠かせない定番の観光スポットで、海外からも多くの観光客を集めています。桜の開花時期など、定期的に無料開放されています。
  • 成巽閣です。

    成巽閣(せいそんかく) 住所:石川県金沢市兼六町1-2

    成巽閣は、加賀藩の13代藩主・前田斉泰が母・隆子(眞龍院)のために兼六園に建てた奥方御殿です。謁見の間や所見の間、松の間など、贅を凝らした優雅な空間が形作られています。国の重要文化財に指定され、大正・昭和の各天皇も宿泊なさいました。